多職種同士の協力に関する問題

介護の現場では、介護士だけではなくケアマネージャーや医師、看護師など様々な職種と協力して、高齢者の介護や業務に携わる必要があります。ただ、そこで問題となるのが、それぞれの職種の業務が多忙で多職種同士が協力できる環境が整っていないという点です。介護職は日々の業務に追われて他の職種に対して状況を報告できないこともあり、それによって必要な情報が多職種に行き届いていないというケースが見受けられます。医師や看護師の場合は定期的に往診や診察をしていればある程度情報共有することができますが、ケアマネージャーなど医療系以外の職種は情報共有する時間が取れないというケースも多いです。

また、本来であれば定期的に多職種が集まるカンファレンスを開催し、利用者の介護や健康面、サービス提供に関する協議をする場が設けられています。これに関しても、お互いの業務が多忙で開催するタイミングがなかなかないということもあります。その結果、高齢者一人ひとりに対してのサービスが不十分になってしまったり、状況に適していないものになってしまうなどの問題が起こっていることもあるようです。そうなると、利用者の生活の質が悪くなる可能性もあることから、改善する必要のある問題として挙げられています。この問題の改善案としては、短時間でも情報共有ができるような手段を模索することが必要だと考えられています。また、カンファレンスに関しては、WEB会議のようにその場で参加できるようなシステムの導入も必要です。